Gibson L-00 3/4(1938年製)
1938年から1939年の2年間でわずか35本しか生産されていないそうだ。
戦前にギブソンがこのようなミニギターを作っていたことに驚く。
ただ、正式なモデル名などはなく、L-00 3/4というのも一般にそう言われているから、そのように表記しているだけだ。
トップ:アディロンダック・スプルース
サイド&バック:マホガニー
指板&ブリッジ:ハカランダ
ネック:マホガニー
ナット幅:39mm
スケール:578mm
オリジナルの3連ペグはガタがきて、GOTOHのペグに交換した。
ネックはVネックでかなり弾きやすい。
ギブソンのミニギターとして有名なLG-2 3/4(1949年〜)はラダーブレイシングだが、L-00 3/4はXブレイシングである。ノンスキャロップドのなんともいい加減なブレイシングだ。
適当な作りに見えて、ネックアングルやその他は良いコンディションなのがギブソンの凄いところだ。そして、戦前のギブソンらしくとんでもなく鳴る。1937年製のL-00をもっていたこともあるが、そのギターも尋常じゃない鳴り方だった。音の好き嫌いは置いといて、戦前のギブソンより鳴るギターは無いと思う。
L-00 3/4のボディ形状は1920年代から存在していたテナーギター(Gibson TG)と同じなので、そこからもってきたものなのだろう。
また、後のCollings Babyは、L-00 3/4の大きさや形を参考にしたのでは?と思えるほど似ている。