M.Shiozaki 15 D-1(2014年製)
完全ワンオフのギター。
自分が知る限りこのギターは1本しか作られていないはずだ。
愛媛のルシアー塩崎雅亮氏のギターで、Martin D-18のレプリカようだが、30/32サイズに縮小しており、ボディ幅や厚み、スケール、サウンドホール、ブレイシング、ブリッジやブリッジプレートなどなど、すべて30/32にサイズダウンしている。
モデル名のD-1はD-18タイプ、その前の15は(15/16=30/32)という意味だ。
工房で実際に話を伺ったことがあるが、コンビニのコピー機で図面を縮小コピーして作ったのだそうだ。
Martin Size7(スケールは29/32、ボディサイズは28/32)だと小さ過ぎるということで、30/32と31/32のD-1が一本ずつ作られた。
当時、ドルフィンギター恵比寿店に2本とも置いてあり、実際に31/32も弾いたことがあるが、これなら000を弾けばよかろうと思った。
ちなみに、サウンドホールの大きさはドレッドノートの31/32が000、30/32が00、29/32が0となっているそうだ。
つまり、このギターのサウンドホールの大きさは00と同じになっている。
トップ:エゾ松
指板&ブリッジ:エボニー
ネック:マホガニー(Tバーロッド)
ナット幅:42mm
スケール:605mm
1936年製D-18をベースに製作しており、接着剤にニカワを使用している。
15/16サイズのギターでこのギター以外に存在するのは小倉博和氏の15/16のD-45タイプである。
そもそも、この15/16というサイズは小倉博和氏の要望で作られたものだそうだ。
2015年に出たアコースティック・ギターマガジン 64号の52ページにそのギターの写真と説明がある。